
【大阪お出かけ】新しい図書館「こども本の森 中之島」に行ってきた
すごく、すごく久しぶりに「お出かけ」カテゴリの投稿できるのがとてもうれしいです。
コロナ禍は終わった訳でもなく、これからの不安も長く続きそうにも思える昨今ですが、先日2歳の息子と一緒に出かけました「こども本の森 中之島」という図書館はコロナ対策もできる限りを尽くされていて、安心して過ごすことができました。
実際に行くまでは

なんだか新しい図書館ができるらしいな・・・
子ども向きらしいし行ってみるか〜
くらいの認識でした。
しかし実際に訪れてみると、空間、スタッフさんたちのご対応、お手洗いなどの施設、コロナ対策、選書・・・すべてからじんわりと建築家の安藤忠雄さんの思いや館長さんの意志が伝わってくる素晴らしい施設でした。
この記事の内容は2020年7月初旬の平日にわたし個人が2歳の息子と一緒に来館した際の感想です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず厚生労働省(新型コロナウイルス感染症について)等の公的機関による最新の情報をご参照しご判断いただけますようお願い申し上げます。
2020年8月追記:
現在、予約サイトにアクセス集中のためつながりにくくなっているようですので、予約の取り方について書きました。
2020年9/13追記:
10月より1枠の定員数が50名から75名に増え、トークイベントも予定されているようです。
目次
- 「こども本の森 中之島」とは?
- 現在「事前予約制」
- 一番近い駅は「なにわ橋駅」
- いざ入館
- 安藤忠雄さんによる建築
- 選書と配置
- 「本」を体感する『言葉の彫刻』と休憩室
- 子どもや赤ちゃんのための設備
- オフィシャルグッズのストア
- 大きな青いりんご
- 「こども本の森 中之島」の魅力
「こども本の森 中之島」とは?
乳幼児から中学生までをメインターゲットとした大阪市の文化施設です。
建築家の安藤忠雄さんは建築と設計に携わっておられるのかと思いきや、
大阪出身の建築家である安藤忠雄氏より、「本や芸術文化を通じて子どもたちが豊かな創造力を育む施設として活用するため、中之島公園内に「(仮称)こども本の森 中之島」を整備し、大阪市に寄附するとともに、運営費用については、広く賛同者を募り大阪市への寄附を呼びかけていきたい」という提案を受けた。
https://kodomohonnomori.osaka/about/
なんと施設自体が安藤忠雄さんの「提案」から生まれたものなのだそう!
名誉館長として京都大学iPS細胞研究所 所長の山中 伸弥さん、クリエイティブ・ディレクターとしてBACHの幅 允孝さんも関わっておられるそうです。
現在「事前予約制」
新型コロナウイルス対策で混雑を避けるため、2020年7月現在、入館には事前予約が必要です。
月に2回、2週間分ずつの予約制です。
わたしは6月27日 朝10時 予約受付開始分で7月前半の平日に予約しました。

10時受付開始ですが、バタバタしていて予約画面を開いたのはお昼の12時。
すでに半分ほど埋まっているように見えました。

希望の日時を選んで、名前などを入力していくと「予約番号」と「確認コード」が付与されます。
この情報から予約を確認することもできます。
一番近い駅は「なにわ橋駅」
最寄駅は、京阪中之島線「なにわ橋駅」で、3号出口を出ると目の前です。
わたしはOsaka METRO「北浜」駅から向かいました。
橋を渡るとすぐに外観が見えてきました。
いざ入館
エントランスにいらっしゃるスタッフさんに予約番号と人数を伝えます。

来館時間の一時間前(変更になったようです)→ 来館前日のお昼頃に登録したメールアドレスに「ご予約確認」というメールが届きます。
このメールにも「予約番号」は明記されていますので、メールを受信できるスマホや携帯などを持っていれば、予約番号を忘れて出かけても大丈夫です!
全員、非接触体温計で検温し、青い紙テープを手首などにつけて入場します。
紙テープは幼児が嫌がったりした場合、持っているだけで大丈夫です。
わたしは無くしそうでしたのでバッグの持ち手につけました。
こちら、素手でちぎるのは案外むずかしかったので、出るときに切ってもらうといいかもしれません。
また、今回わたしは家族3人で出かける予定でしたが主人が所用で遅れることになりました。
その旨を伝えると、「先に入館し、遅くなる方がいらしゃったときまたエントランスにおいでください」とのことで、遅れてきたひとも再度エントランスに戻り一緒に入館することが可能でした。
安藤忠雄さんによる建築
入り口は建物の2階にあります。
川側が窓になっているので明るい印象です。
3階への階段の下が赤ちゃん向きのスペースになっています。
前面の本棚のあたりからすでに大人はうっかり頭を打ってしまいそうな(いえ実際わたしは頭を打ちました)高さになっています。

さらに奥に入ると3段の登り階段でさらに狭いスペースに!
子どもは引き込まれるようで、息子も最後まで「帰りたくない!」と粘ったのがこのスペースでした。
このキュキュキュっと狭いところに入っていく印象の最初の部屋、その右手に通路があります。

ここを通り抜けると、1階から3階までの吹き抜けの空間がとつぜんに広がります。
3階への階段はあたたかく明るい印象の木製の階段です。
左右にも広く、なんども登ったり下りたりを楽しんでいました。
3階から下の階を眺めてみます。


3階はかなり明るく開放的です。

入り口と外観からそれほど大きい施設をイメージしていなかったのですが、体感的には広く感じました。
狭いスペースが特徴の最初の部屋やそこからの狭い通路に対しての広い階段と吹き抜け空間、
暗めで集中できる1階に対しての明るく開かれた3階、
打ちっぱなしのコンクリートと木製の本棚や階段。
そして隠れられそうな場所と開かれている場所。
子どもにとっても大人にとっても、そのコントラストや緩急がとても楽しい建物になっています。
選書と配置
多くの図書館では日本十進分類法(DNC)による分類が採用されていますが、どうやらこちらの施設では違っていそうです。
Webサイトを見てみると、
選書について
https://kodomohonnomori.osaka/books/
こども本の森 中之島では、さまざまなジャンルの本を12のテーマにわけて並べました。
とあります。
このテーマが独特で、
- 自然とあそぼう
- 体を動かす
- 動物が好きな人へ
- まいにち
- 食べる
- 大阪→日本→世界
- きれいなもの
- ものがたりと言葉
- 未来はどうなる?
- 将来について考える
- 生きること/死ぬこと
- こどもの近くにいる人へ
という12のテーマに分類され、それらがゆるやかに繋がっているかのように配置されています。
例えばこちらは「まいにち」の本棚です。

こんな並びで本と出会い、ことばや絵や図画に触れられる機会なんて大人もワクワクせずにはいられません。


うちの息子が気に入っていたのがこちら、1階の乗り物の本ばかりが並んでいる本棚です。

こちらは年長者のお友だちも多く、椅子や階段に座って読書を楽しんでいました。
その雰囲気のせいか、普段は気が散漫な息子でも長めの絵本の読み聞かせも最後まで聞き入り、何冊も自分で席に持ってきては自分で椅子に座りページを開いて読んでいました。

12のテーマのほかに、「0」番として入り口付近に「あのひとの本棚」という書架もありました。
こちらはWebサイトにも掲載されていないようですので、行ってみてのお楽しみに。
「本」を体感する『言葉の彫刻』と休憩室
『言葉の彫刻』は本の中の文章を立体で表現しているもので、館内のところどころに見つけることができます。
その書架のテーマに沿った言葉が展示されているようです。

似ているところもあるけれど、
ひとつひとつがみなちがう。
だから、
ひとつひとつが宝物・・・。」

ともだちは ともだち。」
「休憩室」なる場所は、息子が見つけておそるおそる入って行きました。
安藤建築によくみられるコンクリートむき出しの空間は円筒形で建物の1階から屋上までの高さの吹き抜けになっています。
その壁面にときどきプロジャクターによって本から抜き出された文章が映し出されます。
短い文章がとつとつと映し出されます。
文章や文節に応じて、出てくる場所やスピード、間隔が異なっています。
息子は最初は怖かったようですが、だんだんと楽しくなってきたようで誰もいないのをいいことに走り回っていました。
テーマに設定されていた「生きること/死ぬこと」とも関連して、中には重ための言葉も出てきてドキッとしたりすることも。
文字、その文字が持つ音、時間、空間、身体性・・・本や絵本、マンガが持っている広がりを子どもの感性で体感したらどんな感じなのだろうと考えると、実は大人にとっても刺激的なインスタレーションになっていると感じました。
ここは是非とも見逃さないでほしい空間です。
わたしも再訪する機会がありましたら、またこの空間で文字を追いたいです。
子どもや赤ちゃんのための設備
子連れのための設備も充実していました。
授乳室は今回利用しませんでしたが、子ども用の便座やおむつ替えスペース、子どもの背の高さでも利用しやすい手洗い水道など、トイトレ中や赤ちゃん連れでも利用しやすい施設になっています。
画像は1階の女性用トイレです。
階段が特徴的な建物ですがバリアフリー面では、エレベーターもあり入り口(2階)までの高さもゆるやかなスロープで上がることができ、ベビーカーでも利用しやすくなっています。
オフィシャルグッズのストア
入口脇にオフィシャルグッズのストアも併設されています。

オリジナルグッズは公式オンラインショップでも購入できるようです。
https://kodomohonnomori-shop.com/
大きな青いりんご
屋外の川に面した側に大きな青いりんごのオブジェが置かれています。
時間になり施設を出た息子は「りんごちゃん!」と言って思わず駆け寄って行きました。

押してみたりぐるぐる回ってみたりと楽しんでいました。
「こども本の森 中之島」の魅力
実際に訪れてみると、空間、スタッフさんたちのご対応、お手洗いなどの施設、コロナ対策、選書・・・全体から細部にわたり、そのすべてからじんわりと建築家の安藤忠雄さんの思いや館長さんの意志が伝わってくる素晴らしい施設でした。
また立地は東洋陶磁美術館のお隣、その奥には中央公会堂が見えます。
そのほかにも中之島は、国立国際美術館があったり中之島図書館があったり、と新旧の文化や建築物であふれています。
今回はお昼から土砂降りで、すぐに退散してしまいましたが、また機会があればお散歩できる余裕をもって出かけたいと思います。
心配していました新型コロナウイルス対策面ではあまり不安を感じませんでした。
入場予約は1時間半ごと、定員50名の入場となっており、すれ違いに接触するようなこともなく、混雑による不安は感じませんでした。
読んだり、さわったりした本は、本棚に戻さず、このカゴに入れ返却するよう決められています。
スタッフさんが書籍消毒機を使用し、適宜消毒され書架に戻されるそうです。
「こども本の森 中之島」の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策について詳しくはこちらに書かれています。
https://kodomohonnomori.osaka/news/20200627/covid-19/
また、「3歳以上のお子様と保護者の方はマスク着用」となっています。
嫌がってすぐに外してしまう息子は今回はギリギリセーフでしたが、あと数ヶ月の間に着用できるようにしたいと思いました。
この春は美術館や図書館などが閉鎖され、現在も予約制になったり連絡先を登録したりと今までのように自由にふらりと文化施設に立ち入ることが難しくなってしまっていたことに暗澹たる思いでいましたが、今回の訪問でコロナ禍における施設のあり方について明るく考えることができるきっかけにもなりました。
多くの方に利用していただきたいと思うとともに、わたしたち親子もぜひまた再訪したいと思える施設でした。
新型コロナウイルスの猛威が収束に向かい、もっと開かれた場所になることを心より願ってやみません。
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